ワインの酸化について(後編)

前回、酸化のマイナス面を

お伝えしましたが

今回はプラス面をお伝えします!


実は

ワインの製造過程で

酸化を意図的に行う場合もあるんです。


いやいや、

いくらワインといえども

飲料と酸化は相性が悪いでしょう!?

と思いますよね。


例えば赤ワインでは

熟成中に少量の酸素がある事によって

タンニンがマイルドで滑らかになります。

加えて果実の香りがわずかに抑制され

腐葉土や、なめし皮の香りが現れ

ワインに複雑なニュアンスが加わります。


ここでポイントになるのが

木樽の大きさや貯蔵期間によって

酸素接触の効果が大きく異なってくる

という事です。

 

ボルドーなどで使われている225Lの小樽は

大樽1500Lの酸素との接触面積が大きくなるので

酸化の影響が大きくなります。


そういった点も加味して

貯蔵する樽を変えているのですね・・・。


また、近年穏やかな酸化を迅速に行う為に

Micro-Oxygenation(ミクロの酸化)という

技術も用いられる様になりました。

これは熟成中のワインにごく微量の

酸素をストローのようなもので

吹き込むという技術です。


この手法は若いワインも

柔らかくなる為

プリムールという先物買いが

一般的なボルドーでは

瞬く間に広がりました。


更に

狙って酸化をさせて

それを良しとするワインもあります。

代表例がオレンジワインです。

酸化に由来するキャラメルや

トフィーのような香りは

これらのワインにスケール感を

もたらしています。



やはりワインは凄いです。

酸化一つとっても

産地や生産者によってこだわりが異なり

でもこだわりの方向性がずれると

売れないワインになってしまう。

生産者の美学と世間の美味しいを

絶妙なラインでワインとして表現しています。

まさに芸術ですね。


そんな芸術を

お客様のニーズに寄り添う形で

お届けできている我々は

幸せです!

もっと多くの方にワインの素晴らしさを

知ってもらえる様

CONOMINI通信も発信していきますね♪